ストーン・ラブ 彼女は墓前に額ずく
勇敢な息子 主義を守るために命を捧げた
それは漂っている 墓石と彼女の瞳 その間に
それらが彼女の悲嘆に染み入って行くから

新しい愛 少年と少女が話してる
新しい言葉 彼らだけが分かち合うことの出来る物
新しい言葉 強すぎる愛が二人の心を引き裂く 明け方束の間眠ろうとして

愛は選択に於いて無頓着 赤ん坊の上にさえやってくる
愛は無防備な者達の不意を突く
愚かな愛は融合の口火になるだろう

私には心霊の導きなんてない ただ炎のように揺らめく聖霊(鳩)に触れるだけ
私にあるのは 私の愛の愛 そして、愛は愛することではなく

魂の愛 司祭は言葉を吟味する
そして愛を語った 高き処に坐(おわ)します我が神とは如何
全ての愛 手を差し伸べているのに関わらず孤独はいや増す
彼を取り巻く蒙昧さによって



soul love
album ziggystardust 1972

大意協力Mi.Y.

魂の愛 

ソウルラブの歌詞を見るとこの歌が
イエスを顕しているような思いこみに捕らわれる。
イエスは、イスラエルの民にとって、或いはその宗教にとって
革命的な異端児であった可能性が高い。
あたかも、アーサーCクラークの幼年期の終わりのように
新しい世紀の新しい神についてを、この明日の子供は唱えたのだ。
新しい言葉。新しい愛。魂の愛を。
真の預言は道化の仮面をしているとマラルメは言った。

この真新しい「愛」を語る歌の中にある
「揺らめく聖霊(鳩)に触れるが如き」
というくだりがあるが、アッシェストゥアシェスの
ビデオの中で道化の衣装を着た男が鳩を放つシーンで
わたしはいつもこの歌のこのくだりを思い出してしまう。

私はDAVID BOWIEの全ての作品には深い底を流れる
大きな一貫性の大河を感じている。
まるで砂漠の地下を流れる川のように時折
地上に竜のような姿を現し私達を震撼させる
恐るべき輝ける闇の大河が。